カラーイラストのレイヤー枚数が尋常じゃなく多いのでどうやって彩色してるのか?と聞かれたので、ちょこっとだけ紹介。
※講座じゃなくて、あくまで私の塗り方です。もっと簡単でキレイに塗れる方法はいくらでもあると思います。
 ちなみに、今回はWEB用イラストなので、解像度が150dpiと低めになってます。ので、拡大画像が粗いのはご了承ください。(印刷用は350dpiです)

@SAIにて腺画を仕上げます。(下描きが酷くて見せられるような状態でないので画像は割愛)

 

□選択範囲(ベースカラー彩色)

ASAIでPSD形式保存をして、Photoshopで開く。
背景透過されてます。
  B新規レイヤーを一番下に作って、カンバスを
 塗りつぶします。(目が疲れなくてキャラクター
 に使う色とかぶらない色推奨)
   
 
         
Bパスで選択範囲を取ります。(最初は肌)   C選択範囲に変換   Dベースの色で塗り潰します
         
E同様に髪を塗り潰します。   ※髪レイヤーを作るのは肌レイヤーの下です。
(肌と接触する部分はさっくりでOK)
   
  ※そのほかのパーツも全部下にレイヤーを作っていきます。接触部分は上に置くパーツレイヤーで範囲が取れてれば、←のように適当で大丈夫です。

 

F全てのパーツのベースカラーをレイヤー別に塗ります。
(一番先にカンバスを塗り潰しているのは、選択漏れがないことをひと目で確認できる利点もあるからです。)

□肌彩色

影のレイヤーはベースの上に作り、乗算で塗っていきます。
左のようにベースにクリッピングマスクをかけると、ベース色の上にのみ
色が塗れます。以降同様に影レイヤーを増やして塗ります。
(2枚目からはベースを選択した状態で新規レイヤーを作ると既に
クリッピングマスクがかかった状態でレイヤーが作られますので、私は
作られたレイヤーを上に移動して色を重ねます )
影1(一番濃い影になります)   影2(影1よりちょっと多めに塗ります)   影3(目の下や顎ラインに影を入れます)
         
影4(全体に影を入れます。頬等ハイライトの入る
  部分は残す)
  影5(全体を調整する)   ※レイヤーはこんな感じ。 (フォルダ作ってまとめます。あと人物が2人以上いるときはプロパティでレイヤーに色つけて見分けてます。)
 

□ブラシ

彩色用ブラシ(基本) 彩色用ブラシ(淡い影)
消しゴム( ぼかし用)
ぼかしで消しゴムツールを使うときは、不透明度を下げて調整します。

素材が特殊なものを塗るときはブラシ効果を見て色々使います。が、基本は上二つで塗ります。

 

□髪彩色

影1(一番濃い影になります)   影2(影1に重ねて、そして少し多めに塗ります)   影3(エアブラシで上下に影を入れ境界をぼかします)
         
影4(同様にエアブラシで影を入れます。少しずつ範囲を広げて塗ります)   影5(ブラシで足りない髪の影を塗り足して調整)   影6(ハイライト部分以外にエアブラシで影を入れる)
 

 

□服の柄

ベストの影入れ終了   新規レイヤーを作りパターン塗り潰しで柄を入れる。(乗算で不透明度をいじって調整する)

 

□目の彩色

明るめの色でハイライト以外の部分に影を入れます。   ←のレイヤーを複製して少し彩度を落とした色にして、下に重ねる。
[フィルタ→ぼかし(ガウス)]でぼかす。
     
片目ずつ選択してグラデーションをかける。
(上は黒に近い濃い色)
   
     
覆い焼きのフィルタをかけて明るいオレンジをブラシで入れる。
(色はそのときの雰囲気で変えたりします)
  目に光彩を入れる。
ペン入れレイヤーの上に新規レイヤー作って白色のブラシで入れます)

 

□色調補正

主腺の色が明るすぎるので補正。(補正前)
※ちなみに、最初から主腺が茶色なのはそういうイメージだったからです。
  色相・彩度で色を調整する。(補正後)
髪の色をもうちょっと暗くしたいので補正。(補正前)   色相・彩度で色を調整する。(補正後)
宝石の色を変えたいので補正。(補正前)   茶色や赤に合う緑系に変更(補正後)
※ちなみに青系から黄色には色調補正できません
※補正したいパーツ(今回は髪)はレイヤーを一枚に統合しておきます。
 
※ダイレクトにパーツに色調補正をかけられますが、(元レイヤーにクリッピング
  マスクしない) このやり方は元の色をレイヤーで残したまま、何度も補正が
  かけられるので便利です。

 

□小物等

基本的には、上記の要領で彩色をしていきます。
最終的に補正がかけられるので、ベース含め色は結構適当に
のせます。小物は最後に明るい色のフィルタ効果でハイライトを
入れて質感を出すことが多いです。
(覆い焼きカラー、ソフトライト等。明るすぎるときは不透明度を下げて調整します)
小物塗るときには、ブラシも色々使います。 今回はケーキのスポンジ部分や かぼちゃに砂嵐みたいな効果のブラシを使ってます。

←参照

 

□完成

レイヤー効果でキャラクターの周りに光彩を入れたり、文字にシャドウを入れたりと
結構色々試してレイアウトしていきます。
※右上のカードのデザイン(お城っぽいの)は全部パスで適当に書いてます

分かりにくくてすみません。こんな感じでカラー塗ってます。という紹介でした。
途中で統合してますが(重くなるので)結局レイヤーは300枚近く使いました。細かく分けすぎました、、、、
(実はヒロさんのリボンについてる宝石が一番レイヤー枚数多くて13枚使ってます。結構色々フィルタかけてるんで)