バースデープレゼントとして挿絵付きSS3本立てを頂いちゃいました!
かぼさん、穂積さん、ギヴォ子さんのお三方のコラボです。
ちなみに全部R−18です。

まずはその@










「通話の相手は?」




















「あ、あ・・・っ、・・・だめ、だ・・・もう・・・っ」

情熱的な出し入れを繰り返され、弘樹は切羽詰まった声で訴えた。

「まだです、俺に合わせて下さい」

傲慢ともとれるセリフを吐きながらも、野分の瞳は愛しげに弘樹を見つめている。
それを認めたとたん、弘樹は胸の奥が熱くなるのを感じ、濡れた瞳を瞬かせた。

力強く抱きしめられ、濡れた肌がぴったりと重なる。
あと少し。
弘樹が身を捩ったとき、部屋中を満たしていた甘い空気を破って電話が鳴った。
突然の事に、野分にしがみついたまま動けない。

「食いちぎらないで下さい」

弾みで野分を締め上げてしまったらしく、笑いを含んだ声でからかわれた。
思わせぶりな野分の表情に嫌な予感がする。
こんな時は決まってしつこく苛められるのだ。

「ちょっと大人しくしてて下さいね」

警戒する弘樹の肩を撫でて、野分はベッドサイドの子機に手を伸ばした。
いつもなら留守電にするか、無視するのに・・・
きっとわざとだろう。

「もしもし、あ、お久しぶりです」

子機からは女性の声がわずかにもれ聞こえてくる。

「元気ですか?どう、そっちは」

口元に淡い笑みが浮かんでいる。
それはどきっとするような優しい表情だった。

野分にこんな表情をさせるなんて、よほど親しい相手なんだろう。
自分以外の人間が、野分にこんな顔をさせているかと思うと胸がチクリと痛む。
そのせいで快感に飛ばされかけていた理性が戻ってきた。

「ん・・・ っ」

通話の邪魔にならないようにと、繋がりを解こうとした腰を引き寄せられ、押し殺していた声が漏れる。
柔らかくなっていた壁が、ぐちゅっと音を立てた。

(まずい、聞こえちまう)

とっさに口を手のひらで覆うと、野分の瞳に危険な光が宿るのを見た。
子機を顎と肩で挟んで通話をしながら、尖ったままの乳首を指先で弾かれて、弘樹はびくっと身体を震わせた。

「・・・っ」

声を出さないように口を押さえているせいで、野分の動きを防ぐことが出来ない。
それをいいことに乳首を捏ねまわしてから、張りつめた下肢に手が伸びる。

「・・・っ・・・く・・・っ」

だめだ。声を出しちゃいけない。
そう思うのに、濡れそぼった芯を巧みに扱かれて、終息を見せていた熱が一気に広がる。
それを見計らったように突き上げられ、ベッドが音をたてて軋んだ。
聞かれないようにと神経を張りつめていることが、弘樹の感覚をより研ぎ澄ませている。
先端から溢れる液体を全体に塗すように扱かれて、びくびくと全身が震えた。

「きちんと睡眠は取っていますか?ちゃんとご飯たべてますか?」

弘樹の焦りとよそに、野分は平然と会話を続けている。
それどころか弘樹の不安と緊張を愉しんでいるかのようだった。

これ以上触られたら―――――
言葉を発せないかわりに、目で訴える。

「っ、く・・・ふっ・・・」

ところが野分はやめるどころか、弘樹の腰を片手で掴むとぐっと突き上げた。
えぐるように腰を回されて、耐えきれずに濡れた吐息が漏れる。

だめだとわかっているのに。
見開いた瞳から涙が溢れる。
野分に触れられると、我慢できなくなる。
理性が吹き飛んでしまう。

「あー・・・っ」

野分の性器がどうようもなく快感をもたらす部分に触れて、ついに声が出てしまう。
それは誤魔化しようのないほど、濡れた声だった。

ヤバイ、聞かれた―――――
子機の向こうからは、通話相手が驚いている気配がして、弘樹は我に返った。

「すみません、今ちょっと、取り込み中なので」

羞恥に震える弘樹の頬を撫でながら、野分は悪びれることなく相手に告げた。
電話の向こうから、相手の笑い声が聞こえる。

「じゃあ」

通話を終えた野分が子機をベッドサイドに置く。
ほんの数分が弘樹にとっては何時間にも感じた。

「聞かれて興奮してしまったんですか?」
「ち、違う・・・そんなんじゃねぇ」
「ヒロさんのいやらしい声に、呆れていましたよ」

そんな声を出させたのは野分のせいなのに。
自分のあの声を聞かれてしまったかと思うと、涙が出そうになった。

「あぁ泣かないでください・・・もっと苛めたくなります」
「・・・っ」

これ以上何をするっていうんだ!
弘樹がぎくりと身体を強張らせると、野分が面白そうに言った。

「安心して下さい。今度こそきちんと満足するまでしますから」
「ふざけ・・・んぅ、ふ・・・っ」

抗議するつもりだった唇を野分のキスが塞ぐ。
こんなものに流されてたまるか。
そうは思っていても、巧みなキスにいつも流されてしまう。

「ああっ・・・」

再開された激しい突き込みに、あっという間に快楽で酔わされていく。
がくがくと揺さぶられながら、弘樹は両腕でしがみつくだけでは物足りず、野分の逞しい腰に両足を絡めた。






SS:かぼさん

沙鳥悠海さま、お誕生日おめでとうございます!!!
子機のお話書きましたよー。

イラスト:穂積ミヲさん

沙鳥さんお誕生日おめでとうー!
これからもどんどんエロ街道突っ走って下さい。
私も野分と電話したい。


☆ 折角なので、頂いたコメントもそのままアップさせていただきました。
  この野分の電話の相手が私という設定だと伺いました。
  何て素敵な、、、、!!むしろ切らないで欲しい。ずっと聞いていたいよ!
  声を必死に我慢するヒロさんがたまらなくかわいいです!そんなヒロさんをいじめちゃう野分のこういう部分が大好きです。
  0時回って直後ののプレゼントがコレで、、、萌えすぎて大変でした。